202410月26日

【政治不信に決着を】

大激戦の中、訴え続けた内容を演説の書き起こしとしてご案内いたします。
何卒、皆さんからのお力添え頂けますよう伏してお願い申し上げます。

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改めまして、本当に遅い時間、もう夜が更けるのも本当に早い時期でもあります。暗い中、このように 自らのお時間を割いて足を運んでくださった皆さんに心から御礼申し上げたいと思います。

選挙戦も後半になりました。 
色々思うことありながら頑張っているんですが、私、今回で選挙戦8回目になります。 初めて27歳で選挙に出た20年前のことも含めて、いろんな選挙がありました。政権交代した選挙もあれば、郵政で苦しかった時もあれば、政権から陥落して落選した時もあれば、いろんな選挙があるんですけれども、私は今回の選挙っていうのは 選挙という仕組みの根源に関わる選挙だと確信しながら、臨んでいます。それはなぜかと言えば、政治と今日お越しくださっている国民の皆さんとの信頼関係そのものが問われているのが今回の選挙だと私は確信をしています。

今回の選挙、私自身、徒歩で回っています。
タスキかけて、のぼりを背負って1日約20キロメートルぐらい。集会があるときはかなり減るんですが、先ほどでようやく100キロ超えました。おそらく150、160キロ歩くんですけれども。歩いていると、本当にいろんな方々が声をいただきます。 ほぼ毎日なんですけれども、私自身から握手を求めることもあるんですけれども、有権者の方から走ってきて強い強い握手をしてくれることがあります。

絶対勝てよと激励をいただくんです。頑張ります。
今の自民党は許さないと言われるんです。しっかり私自身お灸を据えますと言うと、ちょっと表情変わって、怒り出すんです。「お灸じゃない、ケジメをつけろ」と。そういう強い言葉で言われました。それぐらい今回、自民党は、そして政治というものは国民の皆さんから信頼を失っているんだと思います。

自民党の公約ってご覧になられましたか。
ドタバタの選挙なんで、私も充分吟味することができなかったのですが、4つの柱がありました。1個目の柱、なんだと思います?「ルールを守る」です。おかしくないですか。 堂々と石破さんが、新しい自民党は「ルールを守る」って言っているんです。そんなもの政治にとって当然の話であって、 ルールを守った上で皆さんに対してどのような政治を行っていくのかというのが問われるのが政権公約だと思うんですけれども、一番最初が「ルールを守る」でした。そう言わざるを得ないような自民党の環境があると思います。それは取りも直さず、代表からもお話いただきましたけど、「政治とカネ」の問題です。 

重複する部分はありますけど、本当に自分自身、政治倫理審査会の人間として携わってきたので、強い強い失望を覚えました。ざっくり言うと、自民党の国会議員さんって400人いるんです。400人弱ですけれども。で、裏金を今回作った人間は100人弱です。4人に1人ですよ。 4人に1人が裏金を作っていたということが明らかになったんです。その4人の中の1人、ざっくり100人弱ですけど、5年間の間、約5億円以上の裏金を作ったというのが今回の事件でした。しかもこの5年間というのも、調べた範囲です。 古くは森総理の頃から、ずーっと行われていたっていうような話もあります。

少なくとも調べた範囲で、5年間で5億円以上裏金を作っていた。自ら、本来であれば帳簿に載せなきゃいけないようなお金を懐にしまっていた。飲み食いに使ったのかもしれません。ある方の証言で、引き出しにしまっていたと。完全な雑所得です。税逃れと言われてもおかしくない状況を作っていた。 私は同じ国会議員として思いましたけど、少なくともそのようなことが明るみになったら国会の場で説明するべきだと思いました。

政治倫理審査会開いて、100名弱の方に、衆議院、参議院にお声かけしましたけれど、出てきたのは十数人です。全くもって説明できなかったばかりではなくて、説明する意思すら示さなかったのが今の自民党だと思います。そして野田代表もお話になりましたけれど、処分も本当に甘かったです。 全体の約半分ですよ。残り半分は、裏金500万くらいあったって、お咎めなし、処分なしです。こんな甘い処分ってあるでしょうか。

そして、今回の選挙に臨む態度です。 ドタバタの解散でしたけれども、選挙直前になって一部の議員は公認をしないというようなことが報道に出ました。永田町にいる我々も、「お、これはほんとに大体踏み込んでくるんだろうな」と思ったんですけれども、蓋を開けてみたらほとんどの裏金議員は公認されました。中には2000万ぐらいの裏金を作った派閥の元幹部の方もいらっしゃる。もう裏金事件なんてなかったかのように選挙戦に臨んできたんです。本来であれば、疑惑をかけられた全員が政治倫理審査会で説明をするべきでしょう。 本来であれば、裏金を作った全員が処分をされるべきなんです。 そして、本来であれば誰1人として公認候補として選挙戦なんて出られるはずがないんです。それが皆さんの感覚だと思います。

その皆さんの感覚とは大きく離れた判断と行動を今の自民党はしてきているということです。
なんでそんな 皆さんの感覚からかけ離れたことをこの期に及んでもできるんだろうと色々考えるんですけど、私は答えは1つだと思っているんです。少なくともこの10年ぐらいを振り返ってみてください。自民党政権の中で様々なスキャンダルが起きました。 もう過去のことのように感じるかもしれませんが、森友の問題、加計の問題、本当に国会の中で大きな議論となりました。そして、私の中で一番心を痛めたものは公文書の偽造でした。真面目に働いている公務員の方がスキャンダルを隠すために 公文書を偽造させられて、それがあまりにも自分の良心と照らして苦しくて苦しくて、自ら命を絶たれたという事件でした。 本当に私は同じ政治に携わるものとして顔向けができないくらい申し訳ない気持ちになりました。それだけではなくて、カジノ業者からお金をもらって政策を歪めた方もいます。風力発電業者、業者からお金をもらって政策を歪めた方もおりました。

ありとあらゆる不祥事が起きた10年ではありましたけれども、この10年間、一度たりとも自民党は選挙で負けていません。だからこそ、今回も新しい総理が誕生したご祝儀相場に乗っかれば裏金問題なんてなかったかのようにくぐり抜けられるとたかを括ったんだと私は思います。

もはや、今の自民党は国民の皆さんに正面から向き合うことを拒否しているかのようです。
言い換えれば、国民の皆さんに背を向けることに対して何のためらいもなくなっているのが今の自民党だと思います。 背を向けることに対して何のためらいもないからこそ、今国民の皆さんが、県民の皆さんが 一番苦しいと感じている物価高の問題に対して何ら有効な手立てを打ててないじゃないですか。この秋田もそうですよ。これからどんどん地方が衰退していく。この秋田だって少子高齢化の中で若い人がどんどん減っていく。この地方の衰退をなんとかしてほしい。 そういう声に向き合わずに、東京の地価だけどんどん、どんどん上げてったのが、この10年の結果じゃないですか。 

私は、今回の選挙は、その意味においても本当に大きな意味を持っていると思うんです。
自民党の中でも、国会の中でもけじめがつけられなかったこの裏金問題に対して、有権者の皆さんが 選挙を通じてしっかりとけじめをつけるのが、この選挙の役割だと思っています。国民の皆さんに対して背を向けることを何のためらいもなくなっている今の自民党のその背中に、この選挙で厳しい結果をぶつけて正面を向かせるのが今回の選挙の、私は大きな役割だと思っています。

あんまり「政治とカネ」の問題に関して何度も何度も私は選挙をしたいと思っていません。そして、まさしく有権者国民の皆さんと政治の信頼関係を問われるような選挙というのは今回限りにしたいと思っています。 このような政治不信に対して、今回の選挙できっちりケジメをつけて、決着をつけて、国民の皆さんに正面向いた、国民の皆さんが求めることに一生懸命取り組み、信頼できる政治を取り戻すために選挙戦頑張らなければならないと私自身思っています。

そうやって頑張っている選挙戦なんですけれども、大接戦と言いながら、やっぱり相手は強いなと思っています。 
私の努力不足も当然ながらあることは心の中にしまいながら、反省しながら思っているんですが、やっぱすごい組織ですよ。 今の時代、お相手がどういうような選挙をしているかっていうのを、否が応でもS N Sの中で目にすることがあります。お相手の名前を挙げるのもあれですけど、冨樫さんもやっぱすごいんですよね。 私自身が朝6時過ぎから街頭で一生懸命手を振ってやっている。その一方で、 おっきい会社の駐車場に選挙カーをボンと乗り付けて、従業員がダーっと並ぶ中でご挨拶をして、握手をして、また次のそういう会場に行く。すごい組織だなと、 手強いなって思いながら選挙戦頑張っていましたけども、実は一日一日、自分の足で歩きながら、多くの有権者の方々からお声をもらうたびに、なんかね、すごく励まされて、 頑張ろうって今思っています。

3年前、残念ながら負けてしまったんですけども、あの時にお声がけをしてくれなかった、および、あまり反応が良くなかったなって思う方から、今回すごいお声がけをいただきます。例えば、建設現場で働いている方々であったり、 例えば 電力だったり様々なことを工事をされている方々であったり、町のために清掃業者としてずっと町の中を巡回していただいてゴミを回収してくださっている方々であったり。 営業車に乗って、多分本当に大変なんだと思いますけど、色々市内を回ってくださっている方々から本当に多くの方々、手を振っていただいて、中には車止めて足を運んで声をかけてくれる方もあります。大概の方々は頑張ってくれと、俺ら給料上がらなくて困っていると。ただ、物価は上がって、どんどん生活が苦しくて、これから妻と子ども、子どもが大きくなって大学なんて行きたい、そんなこと言われたらどうしたらいいかわかんねぇんだよなと。なんとか頑張ってくれよ、 そういうお声を本当に今回多くいただいています。

さっきの話に戻すと、私自身は企業の社長さんだったり、団体のトップの方々とそんなに多く信頼関係作って、自分の会社の従業員並べるから来いよと言われるようなことはあんまりありません。ただ反面、 そこの場で立たされて話を聞かされている方々から、お仕事をされているさなかに、私が街を歩いているさなかに、1つ1つ本音をいただいているんだなという風に思いました。

それに加えて、スーパーで街頭演説やっていたんですけれども、満杯の駐車場でした。その中で、話が終わった後に、 あるご婦人が寄ってきてくださって、物価が高くて大変だから、何とかしてくれと。孫の、これからの将来が心配だから秋田なんとかしてくれっていう話もいただきました。本当に切実だなと思いながら、ところでと、今日本当にお客さんいっぱいですねって話をしたら、「今日は特売日なの」と。水曜日だったんです。お買い物されている方、多分皆さんご存知だと思います。ビフレさんとかいとくさんとかナイスさんとかが特売日に水曜日を選んで、そしてポイントをその日だけアップする。 そういう時に、本当に市民の皆さんがこの物価高に耐えるために、10円、20円を節約し、1ポイント、2ポイントでも貯めるために、停められない駐車場を探しながら、混み合う店内の中でレジに行列作ってお買い物されて生活防衛されているんです。

繰り返しになりますけども、私自身としては、大きい企業の会社の社長さんの代弁者にはなれないかもしれませんが、今回の選挙戦通しながら 一生懸命働いている方、一生懸命乏しい年金の中で生活を切り詰めて暮らしている方々の、私は代弁者なんだなっていうことを日に日に強く思っています。

選挙で負け続けたもんで、選挙が始まる時に今回こそは勝ちたいなと思いながら始めた選挙ですけれども、途中から考え方がどんどん変わりました。勝ちたいなというよりも、 私は負けちゃいけないんだなっていう風に強く思っています。

今でも思い出すんですけども、ある時、選挙しながら休んでいたら、おばあちゃんが寄ってきてくれたんです。で、今日家に帰ったら読んでね、とお手紙もらったんです。ありがとうございます、頑張りますって言って懐しまったんですけれども。帰って開けてみたら、手紙に「一生懸命頑張ってくださいと。私も生活頑張っています。これ、私、年金生活者で足りないんだけれど。なんとか足しにしてください」って1000円札1枚入っていました。企業の皆さんや団体の皆さんからもらう大きいお金よりも、はるかに小さいですけれども、私が背負うものを象徴してくれるような お手紙と貴重な献金だったなと私は思います。私自身は、今回の選挙でそのような方々の代弁者であり続けたいと思っています。そのような方々が、自分たちの声が届いたと思ってもらえるような結果をなんとか今度の日曜日には招きたいと思っています。 

まだまだ相手の背中を見ながら頑張っているところです。
今日ご参集いただいた皆さんからお力をいただくことが私の頼りの全てです。どうかそういう方々のために、そして皆さんの生活のために、これからの秋田のために、日本のために頑張って参りたいと思いますので、お力添えをいただけることを心からお願いを申し上げて、私からのご挨拶にさせていただきたいと思います。ご参集いただきまして、本当にありがとうございました。

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