事故当初から、当時の官邸、東京電力の対応を検証する委員会、ドキュメンタリー、ドラマや映画が作られてきた。

私も当時官邸で事故対応にあたっていたものとして、様々な聴取や取材を受けてきたし、私自身も当時の備忘録を綴った。

もう、あらかた視点と情報が出尽くされてきたと思われたが、今回放送されたNHK「原発事故“最悪のシナリオ”〜そのとき誰が命を懸けるのか〜」は目を見張る内容だった。

私も年末に長時間にわたる取材と撮影に加わったが、そのことよりも、当時の北沢防衛大臣、折木統合幕僚長、廣中運用部長ら自衛隊のトップら、そして官邸の危機管理事務トップの伊藤危機管理監ら、いままでテレビでの証言をさけてきた方々の証言は、私が初めて知ることも多く改めて当時のあり方を考えさせられた。

ぜひ、多くの方に見ていただきたい特集である。

再放送は、３月１０日の深夜２４時から。まさしく３月１１日に日付が変わったその瞬間。

絶えず思い出し、絶えず考えること、それを忘れたら多くの御霊に合わせる顔が無い。