子供の安全を守ること。
女子学生の差別をなくすこと。
子の親として、この二つの想いを抱き文部科学大臣に質疑をいたしました。
まず最初に、小・中学校の「組体操」について。
「組体操」は秋田をはじめ東北ではあまり馴染みがありませんが、体育祭の出し物として全国的に多くの小中学校で行われています。子供の上に子供が乗るなどの危険な行為も多く、過去、死亡事故も複数起きています。
私も調べる中で驚いたのが、骨折など、保険が適用されるレベルの事故が未だに年間4,000件以上起きているということ。
このように子供の安全を大きく揺るがす行為でありながら、全国での実態は明らかにならず、かつ、子供の事故は起こり続けています。
大臣もご存知なかったようですが、最近は「ピラミッド」や「タワー」などの従来から危険と指摘されている行為を止める代わりに、「人間起こし」なる新たな危険な行為が浸透しつつあるようです。それは、児童が、他の児童らの肩の上に立ち、両手を広げて後ろに倒れていくものです。当然後ろには複数の児童たちが待ち構えているのですが、それがうまくいくとも限らず、3年間で脳震盪や頸椎捻挫など、深刻な事故が多数起きています。
多くの子供達に危険があり、学習指導要領には無いにも関わらず連綿と続いているのは、保護者や地域の要望があるとも言われています。危険であれば何でも禁止すべきとは思いませんが、有志で行われる部活とは違い、全員参加を基本とする体育祭の出し物です。かつ、毎年4,000件以上の事故が起こっているほど、事故が予見できる行為です。これは、子供達の安全を守るために国として主体的な実態の把握と、事故の根絶に向けた取り組みをすべきでしょう。
文科省に一層の関与を求めました。
そしてもう一つ。
もう忘れている人も多いように思いますが、数年前、世の中を揺るがす受験不正事件がおきました。
それは、医学部医学科の受験に際し、男性受験者にだけ加点をしていたというもの。
社会背景がどのようなものであれ、許されない女性差別事案でした。信じがたい事件で、国際結婚した私の友人夫婦は「自分の娘にこのことを説明できない」と日本を離れましまったほど。
この事件を通し、多くの大学で医学科の受験だけ男性の合格率が高く、男女比率が大きく歪んでいる実態が浮き上がりました。
その後、9つの大学が不正を認め、その是正に努めています。ですが、本件は突発的な事件ではなく、根深い構造的な背景を持つ事件なので、継続的なチェックと、調査が必要と考えていました。
文部科学省との、事前説明の段階では、毎年の男女の合格率を継続的に調査することに後ろ向きでしたが、今回の質疑を通し「(男女比率は)必要な情報なので、毎年チェックしていく」旨の答弁があり、不正の根絶にむけた下地を作ることができました。
本日は予算委員会の分科会。議員各位が、普段できない比較的細かく具体的な件を質疑する機会でした。
これから小学校にあがる子供を持つ父親として、また、将来世代を育てていく親世代として、これからも国会活動に励みたいと思います。