日々の質疑を通じ政府案の詳細が明らかになっています。
その一部をご紹介。
まず、日本の自衛隊が武力行使をする為に必要な条件が変わります。わかりやすく言うと、どんな時に自衛隊は相手に攻撃できるのか、という基準が変わります。
<現状>
日本が他国から武力攻撃を受ける、
または、他国からの武力攻撃の着手が認められた時。
⬇️これが、
<改正案>
日本への他国からの、武力攻撃「不要」
日本への他国からの、武力攻撃の着手「不要」
日本への他国からの、武力攻撃の可能性「全く不要」
日本への他国からの、武力攻撃の意思「全く不要」
今までは、日本が他国から攻撃を受けるか、(わかりやすく言うと)攻撃されることが確実になった時にだけ、自衛隊は武力行使を行うことが出来ました。まさしく専守防衛です。
今回の法改正が可決されれば「アメリカ等が攻撃されたことによって、日本の存立が脅かされる」と政府が判断すれば、
日本が直接攻撃を受けないばかりか、
その後、日本が攻撃を受ける可能性が全くなくても、
日本を攻撃する気持ちが全くない他国に対し、自衛隊は武力行使を行うことができるようになります。
それでも政府は、専守防衛と主張しています。
そのような大きな方針転換にも関わらず、なぜそのような方針転換が必要か、と問うても安全保障環境が根本から変化した、という抽象的な理由しか説明されません。
個別的自衛権と日米安全保障条約という防衛体制の中で結果的に守られてきた現状を、なぜ変えなくてはならないのか、もっと具体的な説明が求められます。