201308月28日

【市役所新庁舎ってこんな感じ 1⃣】

 

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例:
庁舎直結の「地下駐車場」が二つ作られる。
しかし、一般市民は利用できず、職員(公用車)のみ。

 

このような具体的な設計までご存知のかたは少なく、
「古くなった庁舎は建て替えた方が良い」という、
一般論のみが伝わっていると思います。

 

入札に二度も失敗したことが大きく報道されていますが、
そもそも、
過剰、不要な箇所が多く散見される現設計に問題があり、
「当初の予算案で収めればよい」という事では
決してありません。
それでも、新庁舎を作るのであれば、
本当に必要最小限の設備と市民が納得するように、
設計自体を変えなくてはならない、
そのように私は考えています。
(私自身は、新築ではなく、
駅前の既存施設の改修、
分散立地の道を探りたいのが本心です)

 

しかし、
市長は早くも「設計変更はしない」と明言しました。
「現行の設計は議会と市民の理解を得ている」とのこと。

悔しいですね。
少なくとも、私は理解(賛同)できません。

 

それでは、
どんな設計なのか、
これから数回に渡り、
設計図から疑問点を列挙してみたいと思います。

設計図:
http://www.city.akita.akita.jp/city/gn/op/jissi/jgaiyou5.pdf

 

 

【駐車場:市民は遠い外、職員は建物直下の地下】

 

添付の写真の通り、新庁舎は現駐車場側に作られます。
その地下に大きな駐車場が作られ、
新庁舎にはエレベーター直通で入れます。
しかし、使えるのは職員(公用車)のみ。
加えて、現庁舎が取り壊され、
その地下にも駐車場が作られますが、
それも職員(公用車)のみ。
この地下駐車場も新庁舎の地下と繋がっているので、
こちらも雨に濡れずエレベーターで新庁舎に入れます。

それでは市民は?
図の通り、取り壊す現庁舎部分が
「市民の広場」というイベントスペースになるため駐車不可。
近場の駐車場は少なく、
多くの方は一番遠い消防庁舎側(現市議会議場)から
歩いて新庁舎まで向かいます。
雨降る日も、雪降る冬も、市民は徒歩、職員は地下。
そんな作りです。
(当初は、市民にも地下駐車場が「一部」使える設計でしたが、
最終的には職員のみになりました)

地下駐車場も、市民の広場も不要でしょう。

 

 

【古い市役所分館を耐震工事、新庁舎には合流せず】

 

市役所の裏にある分館は、何故か残すそうです。
「新庁舎に何故合流させないのか?」と訪ねましたが、
「現状スペースがない。
将来職員が減った時に空きスペースが出来るから、
その時に新庁舎に合流させる」とのこと。
広大な広場や吹き抜けを作っておきながら、
空きスペースがない、とは。
分館には耐震工事費用が新たにかかります。
ムダです。

 

 

【緑に囲まれた市役所】

 

山王官公庁緑地なる、緑で市役所は囲まれます。
すばらしい景観だと思いますが、
私個人は、市役所にそのような雰囲気は求めていません。
一刻も早く用事を済ませ、自分の時間を増やしたいと思います。
市民の広場といい、緑といい、
私にはさっぱり理解出来ません。
なぜこのような設計がされるのか、
それは、設計コンセプトに、
「市役所は市の顔」とされている為。
私は大いに疑問を抱きます。
「市の顔」は、もっと他にあるはずです。
市役所を「市の顔」と捉える発想自体、
市民ではなく、役所を中心に考えている証拠でしょう。
恥ずかしい限り。

おまけに「市民が集える」ことをコンセプトにしています。
集いを主目的とした駅前ナカイチに、
その集いを創出すら出来ていないのに、
再び多額の税金をかけ市役所を集いの場にするそうです。
理解出来ません。

 

私の考える市役所のあり方は、
「そもそも、市役所に市民が足を運ぶのはコスト。
ですので、出来る限り役場に行く必要性を減らす。
それでも必要があるなら、
まずは近所の地域センターで済ませられるように。
それでも必要があるなら、最小限の簡素な設備の本庁舎」です。

大きくて立派な新庁舎を「市の顔」として、
人を集めるなんて、全く理解出来ません。

 

参考まで、お隣の青森県むつ市の例です。
廃業したショッピングセンターを使って新庁舎。
こんな発想羨ましい。
http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/soumu/zaisan/files/fm100205kouenkai-siryou-hanayama.pdf

 

今回はここまでとし、
次回以降、建物内部を見ていきたいと思います。

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