今日から選挙戦が始まりました。
私が最も訴えたいことを、第一声として会場の皆さんにお伝えいたしました。
人口減少を乗り越えていくために、若い世代に日本と秋田の舵取りを任せてほしい。
その想いが届くよう、残された時間懸命に努力して参りたいと思います。
お読み頂けたら幸甚です。
(実際の動画は下記リンクからご覧頂けます。)
おはようございます。
まずは、今日はお寒い中、お集まり頂き本当に感謝申し上げます。
そして、この日のために多くの準備をしてくださったスタッフ含め多くの方々に感謝申し上げます。
任期満了の四年間を振り返ると、さまざまなことが思い浮かびますが、いまも引き続き国民生活を苦しめているコロナについて話を始めたいと思います。
この一年半、コロナ禍と呼ばれるようになってから本当に苦しい日々が続いています。生活者にとっても、商売をされている方にとっても、本当にしんどい一年半でした。
先日、衝撃的な数字が発表されました。
それは、女性と子供の自殺率が約2割も増えたということでした。
コロナ禍によって、100万人の女性が職を失いました。秋田県の人口よりも多くの女性の職が失われたことになります。
それによって、
「飲食店や宿泊業でのパートの仕事がなくなって、家計が苦しくなった」、
「シフトを入れてあげる代わりにと、上司から交際を迫られた」、
「夫がリモートワークで、家庭内暴力が激しくなった」。さまざまな悲鳴が聞こえます。
子供も苦しい状況です。
「学校が休校になって、給食が食べられなくて、まともな食事にありつけない」、
「親の喧嘩がふえて、家に居場所がない」、
「将来が不安で、生きていくのが辛い」。
不登校の子供は約20万人と過去最高となりました。
「学校 行きたくない」という検索が増えた後に、子供の自殺が増えることもわかっています。
様々な悩みを抱え、自ら命を絶つ、女性と子供が急増しました。
コロナは、結局のところ、社会において最も弱い立場の女性と子供に襲いかかりました。
私は、この自ら絶たれた命は、本当は政治の力で救える命だったと思います。
もし政治が、私たちの生活を、その実態をしっかりと見つめていたならば、助けることができたはずだと感じます。
でも、今の政治家の大半は、家事も育児も介護も、生活の全てを妻に任せて、朝の会議から、夜の宴席まで、「先生、先生」と持ち上げられて、視野を縮めてきた結果、助けられる命に気づくことができなかったのだと、思います。
この生活感のない政治を変えていかなければ、いつまでたっても、政治本来の役割は果たせません。
それでも、少しずつではありますが変化をしてきました。
それは、女性議員の発言力が飛躍的にあがったということです。
議員の数は以前から大きく変わっていませんが、発言力が増したことで、いままで取り上げられていなかった視点と課題が国会で議論されるようになりました。
例えば、ヤングケアラーと言われる子供たちの存在。
両親や祖父母、きょうだいの世話や介護を、お手伝いというレベルを超えて日常的にしている子供たちは、中学生で17人に一人と言われています。
小さい体ながら、家事や家族の介護やお世話に追われ、勉強や遊びなど、本来の子供らしい日常を奪われ苦しい状況におかれています。
ながらく日本に存在しながらも、政治はその存在すら気づかず放置してきた問題です。
それ以外にも、生理用品が買えないほどの貧しさに追い込まれた女性たちへの支援が叫ばれた、生理の貧困。
毎日の食事が十分ではなく、給食がなくなる夏休みに、お腹をすかせる子供たちに向けたこども食堂の取り組みにも光が当たりました。
今までは国会で取り上げられることがなかった社会の問題が、特に女性議員の活躍によって国会全体の問題となり、政府を動かしていきました。
これは、ここ数年の大きな変化だと思います。
ただ、それでも、まだまだ解決されていない問題が山積しています。
特に、この少子高齢化が最も進んだ秋田において、一番の課題である人口減少問題は、有効な対策が講じられず、状況は深刻化する一方です。
これは、秋田だけの問題ではなく、数年後には、都会を含めた日本全体の深刻な問題になります。
「もっと、若い人が増えてくれたらな」、
「もっと、子供が産まれたらいいな」、
「若い人が、都会から秋田さ帰ってきてくれたらな」。
このような声を本当に多く聞きます。そのような声に私も強く共感しますし、
多くの若者たちも若者も同じように、家庭を持ちたい、もっと子供がほしい、できれば東京ではなく秋田で働きたい、そう思っています。
あの賑やかだった頃の秋田を取り戻したい。
県民共通の願いです。
でも、その願い通りにはなっていません。
それができないのには、たくさんの理由があるからです。
所得が低くて、結婚ができない。
結婚してもうまくいかなくて、ひとりで苦労しながら子供を育てている。
子供が欲しくても、不妊治療にあまりにもお金がかかる。
秋田に帰りたくても、子供を育てていけるだけの収入を得られる職場がない。
若者の苦悩は絶えません。
これは、私の秘書から聞いた言葉。
「私たちの世代は、朝に弁当を作り、子供を送り出し、仕事に行き、買い物をして子供を迎えに行き、ご飯を作り、家族が寝てから家事もこなしている。本当に、その日のことだけで精一杯で、他のことなんて考えられない」。
これは、私の妻の友人の話。子供にはできるだけ他の子供と同じように色々な経験をしてもらいたいと、部活や習い事に通わせるため、月謝を稼ぐために、朝3時からホテルの調理のパートに出かける母親もいます。みんな、いっぱいいっぱいで暮らしている現実があります。
私も「政策として少子化対策というなら、もっと子供を作れ」と親世代の方々から言われます。
でも、できませんでした。欲しくても、できなかったのです。
結婚できない理由、
子供ができない理由、
子供をもう一人授かることに躊躇する理由、
泣く泣く秋田を離れる若者の理由、
帰りたくても秋田に帰ってこられない理由。
若者は若者で、それぞれの悩みを抱えています。
でも、この一つひとつの理由に、今の政治は正面から向き合っていません。
今の政治家は永田町から地方を眺めているだけで、自分が若い頃は大丈夫だった、最近の若者は地元への想いが足りないのだと決めつけています。
それでは、我々の、また昔のように元気な秋田、若者あふれる秋田を取り戻すことはできません。
いつまでたっても人口減少社会を克服できず、秋田から若者が離れていくだけです。
今日から始まる選挙で、皆さんにお願いがあります。
それは、どうか、日本と秋田の舵取りを若い世代に託してほしいということです。
この、人口減少進む秋田と日本を、明るいものに変えていくには若い世代のエネルギーが必ず必要だと私は確信しています。
今一度、この10年を振り返って欲しいのです。
「安定政権が必要だが地方を豊かにする」という言葉を信じて、待ち続けた8年。秋田出身の総理なら、秋田も元気になると信じた1年、結局、豊かになったのは東京だけでした。
この10年振り返ってみれば、安定政権作ったって、誰が総理になったって、何ら変わらないことを思い知った10年だったんじゃないでしょうか。
既存の政治にこれ以上期待しても何も変化は起こらない。秋田は衰退していくばかりです。
だからこそ、私はお願いしたいのです。今度こそ若い世代に、日本と秋田の舵取りを任せて欲しいのです。
もう、岸田さんや枝野さんに頼り続ける時代じゃないと思います。
人口減少続くの厳しい世の中を、力強く乗り越えていくために、若い世代に、この国と秋田の舵取りを任せてほしい、そのために、皆さんのお力を頂きたい、それが、私がこの選挙で最も訴えたい想いです。
ただでさえ、借金まみれの日本なのに、コロナによってもっと借金が積み重なりました。
これはやむを得ない借金だったということは、十分わかっています。
この借金は、私たちの世代と子供たちが背負っていきます。だからこそ、私たちに借金だけでなく、責任も背負わせてほしいのです。
これからも、いままで頑張って日本を成長させてくださった、先輩方、親世代、高齢者の方たちの老後をしっかりと支えていきます。そして、未来ある子供たちの将来をしっかりと責任を持って育てていきます。
どうか、我々若い世代に皆さんの将来を託してください。一生懸命、秋田のために、日本のために頑張って参ります。
この、人口減少進む秋田を、閉塞感ある日本を変えていくのは、若い世代のエネルギーが必ず必要だと私は確信しています。
この思いが多くの市民に伝わるよう、全力を尽くして訴えて参りたいと思います。
どうかお力を貸してください。よろしくお願いいたします。
10月19日
寺田学